今年は衆院選などがテレビでもよく取り上げられていたこともあり、国民の政治への関心が高まっている。しかし、特に現代の若者の中には、「政治では何も変わらない」と思っているものが多い。そういった絶望的な考えを持っているがために、選挙にも行かなくなり、さらに投票率が下がるという悪循環に陥っている。その結果、旧態依然の古い政治家がまた居座ることとなり、何も良くならない生活が始まる。
実は、この「政治には何も期待できない」ということを誰よりも言って欲しいと思っているのは、政治家自身なのである。国民が政治に失望し、呆れ、興味がなくなればなくなるほど、政治家にとっては都合が良い。なぜなら、誰も立候補しなくなるからである。そのため、少しの動員や組織票があれば、それで当選でき、また4年間職にありつくことができる。特に仕事をしなくても、国会議員であれば年収5千万円ほどもらえるため、こんなに楽で美味しい仕事はない。そして、議員になって何を一番に考えるかといえば、次の選挙で自分がどうやって当選するかであり、国民のためには働かない。国民に呆れられ、そっぽを向いてもらい、対抗馬を出さないようにすることばかりを考えるので、日本が良くなるはずがない。
このような国になってしまった一番大きな原因は、テレビにある。テレビが、当選させたい議員を作り出しているとも言える。テレビが取り上げるだけで一気に顔が売れ、当選しやすくなる。逆に、国やスポンサーにとって都合の悪い人に対しては取りあげないため、その人がいくら正義でも、テレビが取り扱わないだけで立候補者とも見られない。今年の都知事選でも、あれだけ多くの候補者がいながら、小池、蓮舫、石丸の3人しか取り上げなかったため、ワクチンに反対する立候補者がいたことすら知らない人も多い。このように、マスコミはなぜか日本にとって良くなることは放送しないという特徴があり、日本をダメにしている諸悪の根源でもある。
そして、そこに税金が重くのしかかる。長い間、国民はテレビを通して、税金が財源だと思い込まされているが、それは全くの嘘である。お金がないと言いながら、選挙前には低所得者にお金をばら撒くという矛盾や、ウクライナには閣議決定だけで簡単にお金を出し、コロナでは使途不明金が16兆円もあるが、誰も切り込まないでいる。全ては、国民から税金という名の搾取を行うためであり、言い換えれば、税金とは国民の力を削ぐことが目的でもある。こうやってどんどん弱らせられ、選挙に立候補しようにもお金がないため立候補できない、といった苦境に追いやられる。これが、政治家が4年間でやっていることであり、日本の選挙の本当の問題なのである。
今回の兵庫県知事選では、インターネットがかなりの力を発揮した。テレビのコメンテーターが、今回の選挙を「大手メディアの敗北」と言っていたが、これは今回の選挙で、テレビでの印象操作がうまく行かなかったことを暗に白状しているに等しい。中立公平な報道ができていれば、このような言葉は出てこないはずである。これは、もはやテレビの嘘や異常さに、国民が気づいてきているからであり、今後はますますテレビなどオールドメディア離れが加速してゆくだろう。
投票率が60%を超えれば、組織票を覆すことができる。政治を変えることができるのである。
今まさに、国民が変わる時期にきている。