親や兄弟などのつながりが、本当の魂のつながりかと言うと、そうではない。最近は以前にも増して、親兄弟同士での殺し合いが頻繁に起きている。血が繋がっているから安心だ、とは考えない方が良いだろう。例え親兄弟でも、魂は全く別のものであることを理解しなければならない。
親兄弟の殺し合いの背景には、過去世においての仇(かたき)同士であることが多い。「気がついたら殺していた」という供述を聞いたことがあるだろうが、これは魂の意識が強い場合に起こる。または、井戸の龍神殿やその土地の怒りに触れて起こる場合もあるし、悪霊が相手の肉体に入り込んで殺人を起こすこともある。あるいは、「死なば諸共」と大暴れした先祖に操られて、殺人を犯すものもいる。こういった魂的な背景を理解できなければ、「なぜ、このようなことが起きるのか」は絶対に解明できないし、防ぐこともできない。
やはり、魂に刻み込まれた記憶は、そうやすやすと消えるものではない。本来は、仲良くすることで合意して生まれてきたはずであったが、相手に傷を癒す感情がない時に、仇としての行動を起こすようだ。もちろん、親子として再び生まれたかったが、親子は基本的に一代限りなので、兄弟として生まれた、という素晴らしい話も多々ある。
ただ、血のつながりが魂のつながりではないことだけは、しっかりと覚えておく必要がある。中には、家を繁栄させまいとする魂も隠れている場合がある。特に、浄霊に関しては、身内といえども理解できないものなのだ、と考えておいた方が無難である。