備蓄米

先週末から、備蓄米が店頭に並び出した。テレビでは、スーパーに早朝から列を作り、備蓄米に群がる国民の姿が映し出されていた。先頭にいた、朝4時から並んでいるというマスク姿の男性は、手にした備蓄米を高々と持ち上げてカメラにアピールしていた。仕込みの役者に見えるが、このようにして小泉大臣の功績をテレビが作り上げている。マスコミが小泉大臣の話題で持ちきりになっている裏では、年金改悪法案が通っており、このような目くらましを常にマスコミを使って行っている。

そもそも、備蓄米とは政府が国民の税金で買い取ったものであり、それを2000円で国民が買わされていることに疑問を持つ必要があるだろう。以前、政府はカメルーンに対し、備蓄米を無償で提供している。しかし、日本国民には税金で仕入れた備蓄米を国民に買わせている。それを有り難がっている日本人の姿を見れば、どれだけ愚民化が進んでいるのかがわかる。今回の備蓄米の放出を見てもわかるように、日本政府は国民を大事にする気が全くないことがわかる。小泉大臣がすることは、備蓄米をばら撒くことよりも、なぜあるはずのコメが無くなったのかを調べ、国民に公表することである。それをしないのは、公表できない理由があるからだろう。

農林中央金庫という、全国の農協から資金を集め運用している金融機関がある。ここが昨年、債券運用に失敗し、2兆円近くの損失を出し、農協から1兆3000億円の救済を受けることになった。しかし、そのような大金を簡単には用意できないため、農水省の官僚たちは考える。コメ不足を演出しコメ価格を上昇させ、農協に儲けさせて、その資金を農林中金の出資金に充ててはどうだろうか、と。このような仕手は、以前からも行われてきており、政府もグルだから、消えたコメの行方を発表できないのである。

問題は、コメ不足が今後も間違いなく発生してゆくことである。以前より、農業、特にコメ農家の高齢化と後継者不足がたびたび問題になってきた。本来であれば、国防の要である農業を国が保護しなければならない。国が補助金を注ぎ込み、高値で政府が買い取って、国民に安く卸せば良い。これが、本来の正しい税金の使い方である。それなのに、日本政府は今も減反政策を実質続け、作れば作るほど赤字が膨らむように、日本の農業は衰退するように潰されてきた。そこには、日本の農業利権を狙うグローバリスト(穀物メジャー)たちの圧力が常にあり、日本はすでに首根っこを掴まれているのである。・・
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