いよいよ参議員の選挙戦も佳境に入ってきた。現職議員も含め多くの立候補者たちが、各々の政策やそれに対する思いを街頭で述べている。だが、有権者の半数が投票に行かない現実から、改めて選挙というものを再度見直す必要がある。
国民の政治への無関心は、そもそも政治への教育を行わず、誰がやっても同じ、何も良くならないと言うところが多い。給付金や無償化など、選挙の時だけ人参をぶら下げ、選挙に通れば知らん顔という既存の政治家たちに辟易しているのである。与党はいつも、公約に書いていない国民に不利益なことを選挙後に行う。では野党はといえば、実際にできもしないことばかりを公約に掲げ、耳に心地の良い言葉で国民を欺いている。そして当選すれば、公約を実行するどころか、自分が次の選挙にどうやって受かるかばかりを考えている。こういった古い政治、国民のことを真剣に考えない政治家たちは、これからの日本には、もはや必要ない。
現在の物価高の状況で、賃金の上がらない国民は困窮している。本当に国民のことを考えているのであれば、暫定的にでも消費税やガソリン税を下げることが急務である。物価高ということは、比例して消費税も増収となっているはずである。だから、その分を考慮すれば、消費減税は十分に可能であるが、そのことは議論すらしない。それどころか、自民党の茂木幹事長は、「消費減税を行うのであれば、年金を三割カットする」と国民を脅している。これが、政治家たちの本性である。自分たちの既得権益を守ることが最優先で、国民のことなど何も考えてはいない。多少、生活が苦しくても、「そのうち慣れる」と本気で考えているものたちである。
自国民のことを考えるどころか、現在の首相は国民に投資を呼びかけ、預金を吐き出させ、それで儲けてくれとロンドンのシティで海外の投資家たちに演説している。日本が貧乏になってしまったのは、本来、頑張った国民に還元されるはずの富が、海外の投資家たちに収奪されているからである。それを推進する現在の総理は、売国奴と呼ぶにふさわしい人物となっており、歴代最悪の総理になるかもしれない。
冷静に一度、考えてみる必要がある。現在の岸田首相になってから、何か一つでも良いことがあっただろうか。ロシアに勝手に喧嘩を売り、敵を増やし、国を危機に晒しているだけではなく、それに端を発した原油高、食料の高騰など、現在の日本の惨状は、まさに岸田ショックと呼ぶにふさわしい。テレビでは自民、公明が有利と言って印象操作を絶えず行なっているが、このまま現在の与党に任せていては、国は崩壊する。政治とは、我々の生活にとても密着しており、選挙は、唯一政治家たちにNOを突きつけるチャンスでもある。間違っても、自分を助けてくれという政治家に投票してはならない。
我々に与えられた選挙権というのは、実は非常に重い。投票しても、何も変わらないと思い込まされているが、仮に投票率が現在の50%から80%以上になれば、政治家たちも勝手なことはできない。それがわかっているから、政治への興味を削いでいるのである。国を変えるのは政治家ではなく、我々国民である。今回の選挙は、政治を真剣に見直すチャンスでもある。