繰り返し

シャクトリムシが、ザルの上を円を描くように動いていた。シャクトリムシは、そのザルから落ちないように円の上を動いている。その速度も動きも一定で、同じ場所を何度も疑問を持たずに通過している。そして、その内に力尽きてザルから落ちてしまう。

実は人間も、ほぼこれと同じように人生を過ごしている人が多い。同じことを繰り返し、同じ道、同じ過ちを何度も繰り返しながら人生を終わる。「一体何のために生まれたのか」を考えぬ間に、あっという間に10年20年と経ってゆく。同じ過ちを繰り返さないようにと、実は、先祖が信号を出し続けている。ある時は病気であったり、ある時は事故であったり、またある時は家庭内のトラブルだったりする。最初は遠慮し、くしゃみや鼻づまり、軽いケガ、口げんかくらいを起こすようにして、その意識を先祖に向けようとするが、全く気づかず先祖に見向きもしない時は、エスカレートしてゆく。

本人は自分ひとりで生きているつもりだろうが、先祖を背負って生きていることを忘れてしまっている。成仏できない先祖は膨大な数に膨れ上がり、それの重みに対しての末裔は「何故こんなに思うように事が運ばないのか」と嘆き、同じ過ちを繰り返す。そして先祖と同じ大きな病気となって、あっという間に人生が終わってしまう。まさに、シャクトリムシと同じ動きになっている。

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