欲と計算

こちらで浄霊した時、その先にあるものを皆は期待するようだ。しかし、自分が思い描いていた期待するものがなかった時、落胆し、そこで浄霊(先祖供養)を諦める人も多い。浄霊する数%の人がこつこつと供養を行い、先祖が浄霊されるのを本心から喜び、確信を得ている。

「これをすればガンが治る」とか「霊障が取れて楽になれる」とかを期待したり、子供の成績が良くなったり、ニートや引きこもりが改善されたり、などを考える人が多いのも事実である。大半がこのパターンであるが、そもそも浄霊の依頼が、先祖を成仏させてあげたいと切に願った行為なのかを真剣に考える必要はあるだろう。

そういう人の供養の先に見えるものは、妄想でしかない。こちらで浄霊(供養)された先祖は確実に成仏出来てはいるが、きれいな心の持ち主ほど、その情景を垣間見る事ができるようだ。しかし、欲や計算で供養をしたものは、長続きはせず、こちらとの縁も自然に切れてゆく。縁が切れると、本人のカルマが増大し、自己本位の世界となり、地球の神々や先祖の応援もなくなる。そして、自分が死んで魂の世界に入った時、身動きが取れなくなるだろう。

自己本位の世界になった場合のカルマの増大は、霊障以上に大きく風船のようになってしまう。つまり、霊障で抑えられていたカルマの肥大現象を起こすのである。これは、エゴによって天狗になったものを地球の神々が許さない、という意思表示である。地球はあくまで修行の場であるので、供養の先に見えるものが、桃源郷であるはずはない。

あくまで、他人に優しく穏やかな気持ちになり、欲や計算から外れた時に、供養の真髄が理解できる。その事を分かるのは、ほんの僅かの人である。

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